くろす先生の機密報告書

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Joy-Conでフルトラした話(SlimeVR,Quest2,VRChat,9点トラッキング)

目次

注意

既にSteamでVRChatをプレイしている人向けの記事です

2022年6月下旬に使用した際の備忘録になるため現在の仕様と異なる点があるかもしれません

現状ではトラッキング精度・使い勝手が非常に悪いため

運動やダンス等の体を動かし続けたり体勢を変え続けるような使い方にはオススメできません

私はWindows10を使用しています 使用デバイス・PCパーツはこちら(Geartics)

2023年3月追記: 現在の私はQuest2+ライトハウス環境で快適なVRChatライフを満喫しています

おまえは何を言っているんだ

Joy-Conでフルトラした様子3選(音声なし)

SlimeVRとは

VR空間でフルトラをするためのオープンソース・オープンハードウェアプロジェクト

(追記)フルトラにはSlimeVRに認識させるトラッカーが最低5つ必要です(腰・両脚・両足首)

Joy-Conとは

任天堂の家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」のコントローラー 定価が高すぎる

フルトラとは

フルボディートラッキングの略

ラッキング方式の1種で5体の動きを反映する際に使われる?

人体の動きをデジタル的に記録する技術の名称は「モーションキャプチャ

○○点トラッキングとは(VRヘッドセットを使用した場合)

3点トラッキング VRヘッドセット(頭)x1+コントローラー(手)x2 の動きを反映する

9点トラッキング 上記+トラッカーx6 足腰の動きも反映する

使用した経緯

フルトラ氷河期

VRChatで運動をしている人に感化されてVRChatを始めてみたよ!

私もフルトラをしてみたい!

→メジャーなフルトラデバイスが軒並み在庫切れ(2022年6月時点)

VIVEトラッカー→ 一時期3.0の在庫が復活していたけどベースステーションが在庫切れ 消耗品と言われているので中古品には手を出せない

Tundra Tracker → 2022年3月に一般販売があったばかり 追記2022/7/14に第2回一般販売がありました ベースステーション問題は同上

 

HaritoraX → 不定期販売&抽選激戦区

Uni-motion → 同上

 

その他の方法

Kinect → 部屋(6畳)とVR用スペース(2.0x1.0m)が狭すぎて使用不可

MocapForAll → 同上 試したけどうまくトラッキングできない

仮想トラッカー → なにこれ?

見つけた動画

仮想トラッカーについて調べていたら出てきた動画がこちら

Joy-Con x2を仮想トラッカーとして胸と腰をトラッキングするという内容でした

腰が動くだけでも随分と印象が変わりますね

さらに調べて見つけた動画がこちら

Joy-Con x6をVRトラッカーとしてフルトラする方法を紹介する内容でした

こちらの動画の内容を理解できればこの記事を読む必要はないかもしれません

準備するもの

SlimeVR-Server

仮想トラッカーの設定・キャリブレーションを行うことができます

ReleasesからWindows web installerをダウンロードしてインストールします

slimevr-wrangler

Joy-ConをSlimeVRトラッカーとして使用することができます

SlimeVR-Serverと同じように

Releasesからslimevr-wrangler.exeをダウンロードしてインストールします

インストール完了後 どちらもスタートメニューでSlimeVRと検索すると出てきます

OVR Advanced Settings

所謂クイックキャリブレーションに使用します

使用デバイスとグッズ

・Steam VRに対応したVRヘッドセット(今回はQuest2を使用)

Joy-Con x6

Joy-Conを体に装着させるもの x6

(胸・腰にはランニングポーチを使用しましたが確実な固定ができなかったため上からベルトを巻きました

BluetoothレシーバーJoy-ConBluetoothで接続します)

 

設定手順

Joy-ConをPCに接続する

私の環境では初めはうまくペアリングすることができませんでしたが

Joy-ConをSwitch本体に接続してコントローラーの更新をするとペアリングできました

Joy-ConSLボタンとSRボタンの間にある丸いボタン

4つのランプが往復するように点滅するまで長押しします

WindowsBluetooth設定にてコントローラとしてJoy-Conを登録します

画像は4個ですが実際は6個です

slimevr-wranglerに認識させる

Joy-ConをPCに接続した状態でslimevr-wranglerを起動して

「Serach for Joy-Con's」を押すとJoy-Conが表示されます

Joy-Conの向きは後で設定します

注意

PCへの接続は1個ずつしかできません

接続済みのJoy-Conの接続が切れた場合や接続がうまくいかなかった場合(接続が完了したと表示された後に「接続済み」にならなかった場合)は一度登録を削除して再接続する必要があります

この工程がめちゃくちゃ面倒

うまく接続できない場合は全てのJoy-Conの登録を削除して再接続します

Joy-Conを一度充電すると接続できるようになる場合があります

Bluetoothバイスを同時に認識できる数は7個?と言われています

SlimeVRを起動して装着位置を設定する

①右下のSteamVR Trackersで「Waist」「Legs」「Chest」「Knees」にレ点を入れます

②左上のTrackers Listに仮想トラッカーが6個表示されていることを確認します

Joy-Conを動かして値が変わる仮想トラッカーの装着位置と装着向きを設定します

CHEST→胸 WAIST→腰 ANKLE→足首 LEG→太もも

トラッカーの向き(FRONT・BACK・LEFT・RIGHT)については

こちらのドキュメントの写真でいうと

 

CHEST(胸)・ANKLE(足首)・LEG(太もも)はFRONT(正面)

WAIST(腰)はLEFT(左)となります

④slimevr-wranglerJoy-Conの向きを合わせます

設定ができたらVRヘッドセットと一緒に装着していきましょう

SteamVRを起動してトラッカーとして認識されているか確認する

正六角形のアイコンがトラッカーです

認識されていない場合はSlimeVR-Serverの

SteamVR Trackersに正しくレ点が入っているか確認しましょう

あるいはSteamVRの設定→スタートアップ→アドオンの管理から

SlimeVRがオンになっているか確認しましょう

Body proportionsの設定(仮想スケルトン構成)

設定中はかかとを動かしてはいけません!

右上のBody proportionsの「Reset All」を押してから「Auto」を押します

Skelton Auto-Configurationが表示されます

こちらの動画のとおり設定しましょう

座れる場所があると良いです

設定中はかかとを動かしてはいけません

リセットバインディング

引き続きVRヘッドセットを装着して

直立した状態でSlimeVR-Server「Reset」を押します

カウントダウンの後に各仮想トラッカーの位置と向きがリセットされます

残念ながら仮想トラッカーのズレは頻繁に起きてしまうため

この工程をQuest2のコントローラーから操作できるようにします

こちらの動画のように設定しましょう

(OVR Advanced Settingsのインストールが必要です)

%appdata%\AdvancedSettings-Team\

にある

OVR Advanced Settings.ini

[keyboardShortcuts]
keyboardOne=^*>m
keyboardTwo=^*>m
keyboardThree=^>m

[keyboardShortcuts]
keyboardOne=^*>y
keyboardTwo=^*>u
keyboardThree=^>m

に変更します

実際に使うのはkeyboardOne=^*>y(Resetボタンのショートカット)かな?

 

こちらの設定方法は公式ドキュメントにも書かれています

公式ドキュメントでは

keyboardOne=^*>y ; CTRL+ALT+SHIFT+Y - Reset
keyboardTwo=^*>u ; CTRL+ALT+SHIFT+U - Quick reset

と記載されていましたが

; CTRL+ALT+SHIFT+Y - Reset

; CTRL+ALT+SHIFT+U - Quick reset

の部分を入れると動作しませんでした

VRChatで動作確認(音声が出ます)

メニューのSit/StandがCalibrateに変わっていることを確認します

Calibrateを押すと仮想トラッカーの位置が白い球体として表示されます

アバターの各部位と合わせてからコントローラーのトリガーを引くことで設定完了です

掲載したGIF・動画は録画した中でも最もうまくトラッキングできていた例になります

使用アバターによっても見栄えの良し悪しが決まると思います

メリット

・フルトラ氷河期でもフルトラができる!

デメリット

・トラッキング精度が低い(すぐにズレる・Bluetoothの特性?で回転できない)

Joy-Conが高い(劣化や故障を気にしないなら中古・ジャンク品もあり)

・接続準備に手間がかかる

使用した商品

おまけ

Uni-motionを手に入れたのでお役御免になった話はまた別の機会に…

 

SlimeVR-Server+owoTrack+スマホでトラッキング

私も腰トラッキングには使えると思いますが複数接続や接続を維持することができませんでした

VRChatアバター軽量化について

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