目次
注意
既にSteamでVRChatをプレイしている人向けの記事です
2022年6月下旬に使用した際の備忘録になるため現在の仕様と異なる点があるかもしれません
現状ではトラッキング精度・使い勝手が非常に悪いため
運動やダンス等の体を動かし続けたり体勢を変え続けるような使い方にはオススメできません
私はWindows10を使用しています 使用デバイス・PCパーツはこちら(Geartics)
2023年3月追記: 現在の私はQuest2+ライトハウス環境で快適なVRChatライフを満喫しています
おまえは何を言っているんだ
Joy-Conでフルトラした様子3選(音声なし)
謎の技術でフルトラ(Quest2・胸・腰・両脚・両足首)
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年6月25日
胸にトラッカーを追加したら横向き寝・仰向け・うつ伏せの精度が上がった?
これで位置がズレなければいいのになぁ #VRChat #SlimeVR pic.twitter.com/OROqTmmAUL
フルトラブリッジ成功
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年6月25日
胸にトラッカーを追加して9点トラッキングにしたけど手間がヤバイ #VRChat #SlimeVR pic.twitter.com/rHYocClrYX
ぶいちゃでフルトラしたくてもデバイスが売っていないので謎の技術で8点トラッキングした #VRChat #SlimeVR pic.twitter.com/FhdLPjkCBt
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年6月19日
SlimeVRとは
VR空間でフルトラをするためのオープンソース・オープンハードウェアプロジェクト
(追記)フルトラにはSlimeVRに認識させるトラッカーが最低5つ必要です(腰・両脚・両足首)
Joy-Conとは
任天堂の家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」のコントローラー 定価が高すぎる
フルトラとは
フルボディートラッキングの略
トラッキング方式の1種で5体の動きを反映する際に使われる?
人体の動きをデジタル的に記録する技術の名称は「モーションキャプチャ」
○○点トラッキングとは(VRヘッドセットを使用した場合)
3点トラッキング VRヘッドセット(頭)x1+コントローラー(手)x2 の動きを反映する
9点トラッキング 上記+トラッカーx6 足腰の動きも反映する
使用した経緯
フルトラ氷河期
VRChatで運動をしている人に感化されてVRChatを始めてみたよ!
私もフルトラをしてみたい!
→メジャーなフルトラデバイスが軒並み在庫切れ(2022年6月時点)
VIVEトラッカー→ 一時期3.0の在庫が復活していたけどベースステーションが在庫切れ 消耗品と言われているので中古品には手を出せない
Tundra Tracker → 2022年3月に一般販売があったばかり 追記2022/7/14に第2回一般販売がありました ベースステーション問題は同上
HaritoraX → 不定期販売&抽選激戦区
Uni-motion → 同上
その他の方法
Kinect → 部屋(6畳)とVR用スペース(2.0x1.0m)が狭すぎて使用不可
MocapForAll → 同上 試したけどうまくトラッキングできない
仮想トラッカー → なにこれ?
見つけた動画
仮想トラッカーについて調べていたら出てきた動画がこちら
Joy-Con x2を仮想トラッカーとして胸と腰をトラッキングするという内容でした
腰が動くだけでも随分と印象が変わりますね
さらに調べて見つけた動画がこちら
Joy-Con x6をVRトラッカーとしてフルトラする方法を紹介する内容でした
こちらの動画の内容を理解できればこの記事を読む必要はないかもしれません
準備するもの
SlimeVR-Server
仮想トラッカーの設定・キャリブレーションを行うことができます
ReleasesからWindows web installerをダウンロードしてインストールします
slimevr-wrangler
Joy-ConをSlimeVRトラッカーとして使用することができます
SlimeVR-Serverと同じように
Releasesからslimevr-wrangler.exeをダウンロードしてインストールします
インストール完了後 どちらもスタートメニューでSlimeVRと検索すると出てきます
OVR Advanced Settings
所謂クイックキャリブレーションに使用します
使用デバイスとグッズ
・Steam VRに対応したVRヘッドセット(今回はQuest2を使用)
・Joy-Con x6
・Joy-Conを体に装着させるもの x6
(胸・腰にはランニングポーチを使用しましたが確実な固定ができなかったため上からベルトを巻きました)
・Bluetoothレシーバー(Joy-ConをBluetoothで接続します)
設定手順
Joy-ConをPCに接続する
私の環境では初めはうまくペアリングすることができませんでしたが
Joy-ConをSwitch本体に接続してコントローラーの更新をするとペアリングできました
Joy-ConのSLボタンとSRボタンの間にある丸いボタンを
4つのランプが往復するように点滅するまで長押しします
WindowsのBluetooth設定にてコントローラとしてJoy-Conを登録します
画像は4個ですが実際は6個です
slimevr-wranglerに認識させる
Joy-ConをPCに接続した状態でslimevr-wranglerを起動して
「Serach for Joy-Con's」を押すとJoy-Conが表示されます
Joy-Conの向きは後で設定します
注意
・PCへの接続は1個ずつしかできません
・接続済みのJoy-Conの接続が切れた場合や接続がうまくいかなかった場合(接続が完了したと表示された後に「接続済み」にならなかった場合)は一度登録を削除して再接続する必要があります
この工程がめちゃくちゃ面倒
うまく接続できない場合は全てのJoy-Conの登録を削除して再接続します
Joy-Conを一度充電すると接続できるようになる場合があります
・Bluetoothデバイスを同時に認識できる数は7個?と言われています
SlimeVRを起動して装着位置を設定する
①右下のSteamVR Trackersで「Waist」「Legs」「Chest」「Knees」にレ点を入れます
②左上のTrackers Listに仮想トラッカーが6個表示されていることを確認します
③Joy-Conを動かして値が変わる仮想トラッカーの装着位置と装着向きを設定します
CHEST→胸 WAIST→腰 ANKLE→足首 LEG→太もも
トラッカーの向き(FRONT・BACK・LEFT・RIGHT)については
こちらのドキュメントの写真でいうと
CHEST(胸)・ANKLE(足首)・LEG(太もも)はFRONT(正面)
WAIST(腰)はLEFT(左)となります
④slimevr-wranglerでJoy-Conの向きを合わせます
設定ができたらVRヘッドセットと一緒に装着していきましょう
SteamVRを起動してトラッカーとして認識されているか確認する
正六角形のアイコンがトラッカーです
認識されていない場合はSlimeVR-Serverの
SteamVR Trackersに正しくレ点が入っているか確認しましょう
あるいはSteamVRの設定→スタートアップ→アドオンの管理から
SlimeVRがオンになっているか確認しましょう
Body proportionsの設定(仮想スケルトン構成)
設定中はかかとを動かしてはいけません!
右上のBody proportionsの「Reset All」を押してから「Auto」を押します
Skelton Auto-Configurationが表示されます
こちらの動画のとおり設定しましょう
座れる場所があると良いです
設定中はかかとを動かしてはいけません
リセットバインディング
引き続きVRヘッドセットを装着して
直立した状態でSlimeVR-Serverの「Reset」を押します
カウントダウンの後に各仮想トラッカーの位置と向きがリセットされます
残念ながら仮想トラッカーのズレは頻繁に起きてしまうため
この工程をQuest2のコントローラーから操作できるようにします
こちらの動画のように設定しましょう
(OVR Advanced Settingsのインストールが必要です)
%appdata%\AdvancedSettings-Team\
にある
OVR Advanced Settings.ini
の
[keyboardShortcuts]
keyboardOne=^*>m
keyboardTwo=^*>m
keyboardThree=^>m
を
[keyboardShortcuts]
keyboardOne=^*>y
keyboardTwo=^*>u
keyboardThree=^>m
に変更します
実際に使うのはkeyboardOne=^*>y(Resetボタンのショートカット)かな?
こちらの設定方法は公式ドキュメントにも書かれています
公式ドキュメントでは
keyboardOne=^*>y ; CTRL+ALT+SHIFT+Y - Reset
keyboardTwo=^*>u ; CTRL+ALT+SHIFT+U - Quick reset
と記載されていましたが
; CTRL+ALT+SHIFT+Y - Reset
; CTRL+ALT+SHIFT+U - Quick reset
の部分を入れると動作しませんでした
VRChatで動作確認(音声が出ます)
メニューのSit/StandがCalibrateに変わっていることを確認します
Calibrateを押すと仮想トラッカーの位置が白い球体として表示されます
アバターの各部位と合わせてからコントローラーのトリガーを引くことで設定完了です
フルトラわからんなんも… #VRChat #SlimeVR pic.twitter.com/RqU6H92WEB
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年6月24日
ブリッジ失敗スクワットテスト
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年6月21日
自動調整だけだと足が埋まる #VRChat #SlimeVR pic.twitter.com/HQAQB5ZhZa
謎の技術で8点トラッキング足上げテスト
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年6月21日
11点トラッキングまで試したいけど扱いが難しい…
費用を抑えてフルトラ体験がしたかったりメインのフルトラデバイスの予備として使うならアリかな? #VRChat #SlimeVR pic.twitter.com/2KgJFq4ZVF
掲載したGIF・動画は録画した中でも最もうまくトラッキングできていた例になります
使用アバターによっても見栄えの良し悪しが決まると思います
メリット
・フルトラ氷河期でもフルトラができる!
デメリット
・トラッキング精度が低い(すぐにズレる・Bluetoothの特性?で回転できない)
・Joy-Conが高い(劣化や故障を気にしないなら中古・ジャンク品もあり)
・接続準備に手間がかかる
使用した商品
おまけ
Uni-motionを手に入れたのでお役御免になった話はまた別の機会に…
Uni-motionを6月販売分で手に入れていた
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年7月5日
これでSlimeVR(Joy-Conトラッキング)とはバイバイだ… pic.twitter.com/Ypz4X17CVF
Uni-motionだと回転しても破綻しなくなったのはいいけれど
— まさにくろす (@xxxcloss) 2022年7月12日
今まで回ったことがなかったから普通に目を回してぶっ倒れた(お布団の上) pic.twitter.com/xKJ2lVxJuA
SlimeVR-Server+owoTrack+スマホでトラッキング
私も腰トラッキングには使えると思いますが複数接続や接続を維持することができませんでした
VRChatアバター軽量化について
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